放射能に関する備忘録。

放射能に関する備忘録です。

臨界質量

ウラン235や233、あるいはプルトニウム239は、どれも現実的に貯蔵できる程度には安定しているが、容易に崩壊して爆発的なエネルギーを放出する。

 

これらの物質の臨界質量とは、核分裂の連鎖反応を維持できる最少の量を言う。核分裂反応がとき、物質中を移動する自由な中性子原子核と衝突し、衝突された原子核は種類の違う複数の元素の破片に分裂する。

 

この過程で新たな自由中性子と膨大な量の純粋なエネルギーが放出される。臨界質量が突き止められれば、爆発して欲しい時にだけ爆発する爆弾を設計できる。

 

原子炉でも同じようにウランプルトニウム核分裂が起きる。核分裂の過程で熱が生じて蒸気を発生させ、その蒸気がタービン発電機を回して電気を生み出す。

 

原子炉の場合、燃料となるウラン235が爆発で必要とされるほど濃縮されていないため、爆発的な速度で連鎖反応が起きることはない。