放射能に関する備忘録。

放射能に関する備忘録です。

2015-04-01から1ヶ月間の記事一覧

トリウム232

トリウムは自然界にウランの三倍存在し、そのほぼ全てがトリウム232です。 トリウム232は長寿命の放射性同位体で、半減期は約140億年。中性子を吸収して核分裂性のウラン233を生じるので、「親物質」と呼ばれています。 原子力技術が誕生して以来、原子炉内…

等価線量

人間の放射線被曝を考える上で、実効線量の次に大切な尺度です。どちらも単位はシーベルトだが、等価線量は放射線の種類のみを考慮に入れていて、どの臓器、あるいはどの組織が被曝したかという点には注目していません。 全身被曝をして、すべての細胞が均等…

テルル129、132

テルル132はベータ粒子を放出し、半減期は約三日。2011年3月12日、震災から丸一日と経たない内に、福島第一原発から20キロ圏内の南相馬市などで、テルル132が検出されました。これは原子炉が破損していた証拠でもあります。 テルル129も放射性同位体で、核分…

鉄55、59

鉄55は、鉄54と鉄56が中性子を浴びることで生まれます。二つは鉄つの天然同位体の中で最も量が多いので、鉄55は冷戦時代の大気圏内核実験によって、大量に発生しました。 ただし半減期が2.7年なので、危険な状態は比較的に早く終わっていると考えることも出…

テクネチウム99、99m

テクネチウム99mはテクネチウム99の準安定同位体です。これは非常に役立つ同位体で、医療用の画像診断検査全体の4分の3以上で使用されている。 半減期が6時間と短い上に、アルファ粒子やベータ粒子は出さずにガンマ線を放出するので、人体に用いるには都合が…